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力強い地声風ミックスボイス!?高音ベルト発声の方法

      2017/04/30

ボイトレ情報

以前、力強い地声で換声点を越える「ベルティング(ベルト発声)」という方法があることをご紹介しました。

ソウルフルな地声の高音発声!ベルティング(Belting)の方法

今回はそのベルティングに関する動画の第二部で、高音域で「ベルティングをミックスすること」に関して勉強していきます。ベルティング、ミックスという2つの発声概念を用いていく方法のため、結構高度なアプローチになりますが、ロック的な力強い高音発声を探し求めている方には是非一度ご覧になって頂ければ幸いです。

ハイノートでベルティングするには

「ベルティングをミックス」って言葉を見てもなんだかよくわからないですよね。

先述の通り、ベルティングとは、チェストボイスを引っ張りあげて換声点を越えて発声することで、裏声を基盤として発声するミックスボイスとは異なる高音発声法です。いわゆる「地声張り上げ」に近いでしょうか。叫ぶように無理して発声をするため、疲れたり、喉を痛めたりしやすく、頻繁には使用出来ない問題があります。

そこで行うのが、「チェスト」と「ミックス」を混ぜる、ということです。チェストを引っ張ってミックスにつなげていくような感じだそうです。(この辺よくわかりませんでした・・・。)ミックスを使用する割合を90-95%くらいで調整するそうですね。

輪状甲状筋と 甲状披裂軟骨 の間のバランスをとって声帯の柔軟性を高めます。
また、純粋なベルト発声のように喉仏をあげて口からラウドに音を出す代わりに、ミックス的に鼻腔や頭に音を共鳴させます。

こうすることで、実態としてはミックスなんですが、かなり高い音域を地声のように聴かせることができるようになります。

参考曲:「hallelujah」leonard cohen

今回の参考楽曲は「hallelujah」。原曲ではなく、Jeff Buckleyの有名なカバーバージョンを聴いていきます。(「Grace」は名盤・・・!)

さて、ここでStoneyさんの実例を聴いて見ましょう。
A♭からD♭という男声にも女声にも高い音域がミックスのベルトの対象、的なことをおっしゃっています。

前回のベルト発声に比べ、力んで発声しておらず、鼻腔や頭に共鳴しているのがわかるかと思います。

ベルト発声をより安全に行うには

前回扱ったピュアなベルティングは、喉仏があがり、叫ぶように口から音を出すように発声しました。これが喉にさまざまな問題を引き起こすことは前述の通りです。

ここでトライしていくのは、ミックスを加えた、より安全なベルティングです。上記の通り、地声感の強いミックスとなります。是非身につけたいですね!

これは実際、どのように発声するのでしょうか。動画内では、ポイントが3つ挙げられています。

歌う口を狭く

舌を縦長にする

鼻腔の響き、 ヘッドの響き

ミックスされたベルティングでは、通常のベルトのように口から音が出て行くことを防ぎ、響きを鼻腔やヘッドに押しとどめます。

また、この際の注意点としては以下の通りです。

ブレスを押し出さない。コンスタントな空気量を保つ

喉仏をあげない。通常ベルトの際はあがるが、ミックスする際は喉仏を可能な限り通常位置にとどめる

練習方法:「ハレルヤ」エクササイズ

この「ハレルヤ」という言葉は、母音の並びが今回の練習にうってつけのようです。

  • 「a」で、顎をリリースする
  • 「e」で、舌を縦長にする
  • 「u」で、歌口を狭め響きが口から出て行くのをブロックする

ヘッドやミックスのベルトをするのにすべてのクオリティがそろっているようですね。
こちらの言葉にスケールをあてて、上下する発声練習をやっていきます。

まとめ

純粋なベルト発声は多用できないが、ミックスすることで高音域を地声のように強く発声できる

ベルティングしつつも音が口から抜けていくのを防ぎ、頭や鼻腔に響かせる

ベルティングで叫ぶときとは異なり、喉仏を出来る限り上げずに、適正な息の量を保つ

いかがだったでしょうか。
単にミックス、といいますと弱弱しい歌声になってしまいますが、ベルト発声の感覚を用いることによって、力強い発声へと強化していけるようです。
Jeff Buckleyがあげられていますが、このベルティングミックス的な発声は、Queenのフレディ・マーキュリーなどもあてはまるんじゃないかなあ、なんて思いますね。個人的に、ミックスボイスは歌い手の個性が出にくいなあ・・・などと感じていたんですが、ベルティングの要素によって、歌声に「その人らしさ」が加わるのではないでしょうか。

ではまた。

ベルト発声シリーズ第三回↓

イアン・ギラン的ハイトーンシャウトを身につけよう!高域ベルティングの方法論