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the Bee Geesの歌声の正体:強化ファルセット(Reinforced falsetto)の発声法

      2017/04/29

ボイトレ情報

The Bee Geesってグループをご存知ですか。
1960-70年代に数多くのヒット曲を出したイギリスのボーカルグループで、インパクトのあるハイトーンボーカルで一斉を風靡しました。まずは聴いて頂ければ。

…なかなかパンチがありますね。
彼らのような高音発声の方法は、「強化ファルセット(reinforced falsetto)」というようです。本日はジャスティン・ストーニーさんによる、「強化ファルセット」に関する説明をおっかけていきたいと思います。

強化ファルセットとは

The Bee Geesの声がそのようです。あるいはEarth, Wind & Fire なんかもそうじゃないかと思うんですがどうでしょうか?

しかしながら、強化ファルセットは一般にあまり理解されていません。なぜなら、ファルセットは通常薄い音色だと考えられているためです。
しかし、聴いて頂くと解ると通り、the Bee Geesのような歌声には、弱弱しいファルセットのイメージとは異なる、ある種のソリッドさがあります。
1:35に強化ファルセットで、3:21ごろ通常のファルセットでストーニーさんが「Stayin’ alive」をデモンストレーションしてくれていますので、両者の音色の違いがわかるのではないかと思います。

ソリッドな裏声、って意味では「ヘッドボイス」のことを思い出す方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ヘッドボイスとは少々異なるようです。

ファルセットとヘッドボイスの違い」も参照のことですが、ストーニーさんは「ヘッドボイス」に関して、ミックスの一種、つまり地声系の筋肉も働いている状態と捉えており、地声的な厚みが加わる音色とのことです。
一方、強化ファルセットは男声のヘッドボイス、女声のベルトミックスとは違う、あくまでファルセットの感覚で、それにソリッドさが加わったもの、とおっしゃっています。

強化ファルセットのカギ

ハイラリンクス

喉頭を上げ、声帯をタイトにします。ただ、ミックス、ベルトの場合のような、チェスト優勢の音色とは違い、ハイラリンクスのタイトさを得つつファルセットのような軽い音色を目指します。

軟口蓋を落とす

鼻腔共鳴を得るため 強化ファルセットの場合、音は鼻腔に抜けていくようです。

強化ファルセットのエクササイズ

「meem」の発音で 5-4-3-2-1と下降スケールで歌唱します。なかなかシュールな練習ですね・・・。

通常のファルセットになってしまわぬよう、息漏れがないソリッドな音色を目指しましょう。強化ファルセットは、明るい音色で、少し鼻声(Twangy)っぽく鼻腔に抜けます。またハイラリンクスですが甲状軟骨は少しだけ上がるのみで、あげ過ぎて喉締め声にならないようにしましょう、とのことです。

まとめ

the Bee Geesの歌声は「強化ファルセット」

強化ファルセットはハイラリンクスで軟口蓋を上げ、鼻腔に響かせる裏声

ヘッドボイスと強化ファルセットの違いがなかなか難しく、厳密に区分けするのは難しいところかなあとも感じましたが、地声的な重さのあるヘッドボイスに対して、あくまで裏声である強化ファルセット、という対比は高域の歌を歌う上で有用かもしれません。・・・正直あんまり腑に落ちなかった部分でもあるので、詳しい方は是非教えてください!

ビージーズ今度歌ってみようかなあ。
ではまた。