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フェイク・アドリブ歌唱の練習法

      2017/04/29

ボイトレ情報

いわゆる「崩して歌う」ワザである「フェイク」とか、自由にフレーズをアレンジする「アドリブ」、かっこいいですよね。
ポップスやロックではもちろん多用されますし、R&Bなどはもはやフェイクなしではあり得ないくらいです。

僕もそんな風に歌いたくて、「fake」という単語でYoutubeを探し回っていたんですが見つからず。どうやら英語では「フェイク」とは言わないらしく、似たような概念で「Riffs and Runs」という言葉が使われています。

「Riff」に関しては、以前扱った通り、「コブシ」あるいは「メリスマ」と呼ばれるものに近い概念で、いわゆる音と音の間の装飾音のことを指すようです。

R&B風に歌える!?ブルージーなコブシ(riff)の回し方

そしてできた「Riff」を繰り返したりつなげたりしてフレーズにするのが、「Run」という技法で、これは「フェイク」に近い概念かと思われます。

今回はめっちゃ歌の上手いトレーナー、ポール・マッケイさんの動画でこの「Riffs and Runs」について勉強していきたいと思います。

ペンタトニックスケールを理解する

0:50秒あたりから解説が始まります。
画面右下に、数字の描かれた三角形の図式がでてきましたね。これは、今回ポールさんが教えてくれるエクササイズを理解するためのフレームワークです。

「?」って感じだと思いますが、まずはポールさんが歌ってくださるので、それを聴いて続いて復唱しましょう。

どうでしょうか。
「1 2 3 4 5」それぞれに音が当てられているのがわかったかと思います。

これは、構成音が5音のスケール、ペンタトニックスケールです。動画ではA B D E F#がそれぞれ順にあてがわれていますね。

ポールさんいわく、「Riffs and Runs」は必ずしも5音全てを使うわけではないそうです。1と2だけ、1と2と3だけでも十分成り立つわけです。今回の三角形の図式は、それを視覚化するためのものなんですね。

母音化して、スピードを上げて歌う

次に、数字を落として同様にペンタトニックスケールを歌ってみます。動画では「ah」の母音で行っていますね。

この時点ではまだあまり「これぞフェイク」というような歌唱には聴こえませんが、このエクササイズのスタイルをとても早く歌唱することで、洋楽R&Bなんかで良く聴こえる「アレ」になるようです。2:34あたりからポールさんがデモしてくれています。めっちゃうめえ・・・。

いわく、グレースノート(装飾音)を加えたり、音をスライドしたりすることで、より本物っぽくなるそうです。

転回形を覚える

さて、ここまででポールさんはまずは1からはじまる、最初の転回形を例示してくれました。そして、次のステップとして、スケールを移動し、2から始まる転回形に移っていきます。3:30あたりからデモ。

どうでしょうか?今度はBの音から始まって、先と同じような三角形の図式に落とし込まれているのがわかるかと思います。
何度も巻き戻し、繰り返し練習することで、実際の理解が深まるそうです。

次はこちらも同様に、母音に落とすステップに進みます。今度は「oh」の母音で行っていますね。

そして、早く滑らかなフレージングをして、現代のシンガーのように歌ってくれています。4:40あたりからです。やっぱうめえ・・・。

ここでは2つの転回形が紹介されましたが、3から始まるもの、4から始まるもの、5から始まるものとあと3つの転回形がありますので、それも合わせて練習しましょうとのことですね。

まとめ

フェイク・アドリブのためにはペンタトニックスケールを体に覚えさせる

ペンタトニックを早いフレージングで歌えるよう練習

それぞれの音から始まる転回形でそれぞれ練習する

いかがだったでしょうか。
楽器の練習と同じで、型となるスケールを繰り返し練習して体で覚えてしまえば、フェイク・アドリブの際の引き出しになる、ってことですね。当たり前の話ですが、以外と盲点だった感じです。

まあなにはともあれペンタトニックスケールなんですが、一点、疑問が残りました。
動画内では「A B D E F#」で演奏されていますが、ペンタトニックは通常4度と7度の音を抜くので、例えばAメジャーのペンタなら「A B C# E F#」になるんじゃないんですかね? なんで3度を抜いたスケールになっているんでしょうか。

音楽理論に明るい方、誰か教えてくださると嬉しいです。
ではまた。