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歌が上手くなるためには「よい比較対象」を持とう

   

ボイトレ情報


ここ数年、「歌うま」って言葉をよく見るようになりました。文字通り、「歌がうまい人」の意です。

先週くらいだったか、TVでAKBの「歌うま選抜」のパフォーマンスを見ました。ぼく的には、大変恐れ多くも「歌うまいのか…?」と感じましたが、一方で彼女たちはAKBの中では「歌が上手い人々」であり、それは真であるわけです。

このように、「歌のうまさ」というのは、実は結構モヤッとしていて、捉えどころがないものだと思います。絶対的な基準ではないのです。普段、当たり前のように「あの人は歌うまだ」というようにこの言葉は使用されますが、その言葉を発した本人は恐らく、自分もしくは周りの友人、家族等の「歌のうまさ」と無意識に比べて評価しているのです。

そのため、「歌がうまく」なりたいのであれば、「比較する」ということに意識的になる必要があります。
比べることではじめて、自分が「上手いのか下手なのか、その度合はどれくらいか」認識することが出来るからです。

ところで、こうした比較対象のことを、ビジネス界等では「ベンチマーク」と呼んだりします。
ぼくも実は散々人様の音源をベンチマークしてあーだこーだ考えて日々練習しているんですが、大体以下の3つ位を意識するとうまくいくことが多いな−と思ったので、シェアしますね!

ベンチマークのポイント3点

自分と同じくらいなんだけど、しかし上手い…

歌が好きな人ならば誰しも憧れのシンガーがいることかと思います。しかしながら、プロのシンガーがあまりにも自分と違いすぎて、「何から比べたらいいかわからん…」状態になる場合があります。
なので、個人的にオススメなのは、自分と大体同じようなレベル感の人で、でもチョット優れていると思う人をベンチマークにすることです。「自分とそう変わらないはずなのに、彼・彼女が上手いと感じるのは何故だろう?」、それを分析し、自分に取り入れていくことで、自分を少しだけ背伸びさせる。これを繰り返すことが着実な成長に繋がります。

自分とぜんぜん違う

逆に、自分とはぜんぜん違うタイプの人をベンチマークするのも良いです。力強い声の人は弱い声の人を、高い声の人は低い声の人の歌声を、異性の歌声、外国人の歌声を比較対象としてみましょう。上記と矛盾するようですが、思わぬ気づきが得られることがあるように思います。上記が「改善型」なら、こちらは「改革型」と言えるでしょう。根底から何かを覆したい場合はこちらが大きなヒントになるかもです。

超うまい

上記で「身近なちょっと上手い人をベンチマークしよう」と書きましたが、自分の目指すところを見失わないためにも、本当に上手いと思うシンガーは並行して追っかけましょう。ガチで上手い人と自分を比べることで、自分の現状に対して一瞬で謙虚かつ冷静になれます。また定期的に比較することで、自分がどこまでできるようになったのか、到達度合いを推し測る事も可能です。

まとめ

ベンチマークを持つことで、自分の上手い・下手度合いを認識できる

ベンチマークは、「自分よりちょっと上手い人」を中心にしつつ、場合によって「超うまい」&「異質」を使い分ける

歴史的に、録音物は基本的に一握りの超上手い人が録るモノだったため、「自分と近いレベルの人」の音を聴きたければ部活やサークル、コミュニティに属するほかなかったのですが、今はYoutubeやらnanaなにやらで、「素人の歌」をたくさん聴くことができるので、ベンチマークには事欠きません。良い時代です…。

あと一点、ベンチマークという手法の弱点なんですが、比較対象を決めて、それをマネようとするだけでは、その対象は決して追い抜けません。比較対象をゴールとして、それに対して自分の歌声はどこまで達成できたか、ということを考えていく方法なので、どうしてもゴールである比較対象が最強になってしまうんですね。
しかしながら、最初に書いたとおり「歌うま」という概念そのものがユルいものなので、本当はゴールそのものを自ら作り出してもいいわけです。一般に「個性」と呼ばれているアレです。あまり厳密にベンチマークしすぎると、「個性」が損なわれる可能性がある、この点はご留意の上取り組むと良いかなあと思います。

ではまた。